くせ毛多毛の方のお悩み解消!フレンチカットグラン技術のはじまり/立体を切る3次元カットとは?
ひらめきというものは、机に向かって一生懸命考えているときに思い浮かぶものではなく
何気ない普段の生活の中で偶然見つかるものではないでしょうか。
たまたま観ていたドラマのワンシーンがヒントになることだってあります。
フレンチカットグラン誕生まで
創造・開発は「何をしたいか?」というテーマが見つかって主となり、そのテーマを具現化するための道具が従として生まれます。
美容師のカット技術は理容師に比べ非常に浅い歴史しかありません。
これは1960年のメニュー表です。
- 総合コールドパーマ 519円55銭
- セッティング 129円47銭
- シャンプーイング 63円04銭
という料金体系で、カットメニューはありません。
美容師の前身は『髪結い』『結髪師』『美容術師』などと呼ばれていました。
当時の美容業界は、値引き合戦が厳しく、『盆暮れパーマ』と呼ばれ、お盆と暮れだけにパーマをかける客が多く、パーマの回数を多くするための活動を行っていましたが頭打ち状態でした。
そんな折、1960年代半ば以降にイギリスから『カット(サスーンカット)』が伝わってきました。
売り上げに悩んでいた美容室は飛びつきました。それまでのカットは理容院だけのものでした。
美容室のカットは、パーマの後の毛先のアフターカットのみだったからです。
月1のカットメニューは美容室にとって収入の面で革命的でした。
当時、まだ少数だった男性美容師の中で活躍されていた方は、このイギリスから伝わってきたカットを【長さを切るカット】であると認識していました。
レイヤー・ワンレングス・グラデーションはすべて「長さを切るカット」から成り立っています。
ずっと疑問に思っていたこと
しかし、私はずっと疑問に思っていたことがありました。
頭髪という立体をカットするのに、なぜ長さしか切らないのだろう?
※立体とは長さ・幅・厚さの3次元の有限の広がりを持つ物体を占める空間の部分を象徴して捉えた概念。
長さ以外の幅・厚さを減らすにはどうすればいいだろうか?
そのことを何年も考えてきました。
来る日も来る日も幅・厚さについて考えていた時のことです。
ひらめきは突然
ある夏の日のこと。
素麺を食べようと、袋を開けて束を取り出しました。
留めてある真ん中のシールが外れなくて何本か抜いてみました。
その時、束の幅・厚さが減り、するりと取り出せたのです。
この瞬間「これだ!」とピピっと電気が張りしました。
立体である頭髪も狙った1本の髪を減らすことで幅・厚さを減らすことができるのではないかということに気づきました。
テーマが決まりました
テーマは「立体である頭髪の幅・厚さを1本ずつ細かく減らすための道具」
フレンチカットグラン技術に欠かせないgr-4シザーの開発のきっかけとなりました。
現在のお客様のニーズ
お客様のニーズは様々ですが、毎日のお手入れが簡単にできること・そしてそれが長く続くことを望む方が大半ではないでしょうか。
- カットしたばかりなのにすぐにもっさり
- 美容室から帰った時は綺麗なのに、自分では同じようにスタイリングが出来ない
- 長さは切らないで!と言ってもいつも短く切られる
長さだけを考えたカットだけではお客様のニーズに応えるのがだんだん難しい状況になってきている昨今
フレンチカットグラン技術は、髪の幅・厚さを減らせるカットです。
長さだけを考えたカットの弱点を補完(※補うこと)し、残りの幅・厚さを切る方法をフレンチカットグランと呼び、その技術を行うための道具をgr-4シザーと呼びます。
その方法はセミナーでご覧ください。

フレンチカットグランセミナーの様子
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